子供たちにも伝えたい、ムヒカ大統領のメッセージ

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「世界で最も貧しい大統領」として知られる南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領がいま来日中ですね。
ムヒカ前大統領と言えば、大統領時代の2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連の会議での演説で、拡大する貧富の格差を批判し、一人一人の幸せを顧みず、物質的な豊かさだけを追い求める価値観に疑問を投げかけ、多くの人の共感を呼びました。
SNSでもそのスピーチの内容が沢山シェアされ、私もそれを読み、ものすごく感動した覚えがあります。

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ご存知ない方の為に簡単にムヒカ大統領を説明すると・・・
2010年から2015年までウルグアイの大統領を務め、給与の大部分を財団に寄付し、月1000ドル強で生活しており、官邸には住まずに郊外の農場で妻と質素な暮しをしており、その暮しぶりから「世界で最も貧しい大統領」として知られています。
彼を一躍有名にしたリオ会議でのスピーチの一部をご覧ください。

ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。

このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。ということは、10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです!そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれも無く政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を導かなければなりません。

石器時代に戻れとは言っていません。マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。

今の社会はモノが溢れすぎていて、でもそれを持つ事が当たり前となり、みなと同じモノを持つ為に一生懸命働き、それが全てになっている。果たしてその生活の繰り返しが幸せなのか?本来の幸せとは何なのか?
すごく考えさせられます。

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そして幸せとモノと時間についてこのように語っています。

幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ。幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。物は幸せにしてくれない。幸せにしてくれるのは生き物なんだ
無駄遣いしたりいろんな物を買い込むのが好きじゃないんだ。その方が時間が残ると思うから。もっと自由だからだよ。なぜ、自由か?あまり消費しないことで大量に購入した物の支払いに追われ、必死に仕事をする必要がないからさ。根本的な問題は君が何かを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った『時間』で買っているんだよ。請求書やクレジットカードローンなどを支払うために働く必要があるのなら、それは自由ではないんだ
君のように若い人は。恋するための時間が必要なんだ。子どもができたら、子どもと過ごす時間が必要だし、友達がいたら友達と過ごす時間が必要なんだ。働いて、働いて、働いて、職場との往復を続けていたら、いつの間にか老人になって、唯一できたことは請求書を支払うこと。若さを奪われてはいけないよ。ちょっとずつ使いなさい。そう、まるで素晴らしいものを味わうように、生きることにまっしぐらに。

必要以上のものを消費するためにお金を得ようと「人生」という時間をすり減らしながら働くこの社会は幸せなのかどうか?
そんな社会を変える事はなかなか難しいと思いますが、本当に大切な事を理解して少し考え方をかえるだけで毎日の過ごし方も変わって来る気がします。
子供達は大人の背中をみて育ちます。そのときに、大人になったら毎日こんなに大変そうに働かないといけないのかと思わせるのではなく、大人になっても人生ってこんなに楽しいということをまず最初に子供に伝えたい。

ムヒカ大統領のメッセージが絵本になっています。2年間で16万部を超えるベストセラーになりました。
内容は小学生以上でないと理解が難しいと思いますが、ぜひ子供達に読んで上げたい。大人にもお勧めです。

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そして最後に大統領からの日本の子供達へのメッセージ。

日本にいる子供たちよ。 君たちは今 人生で最も幸せな時間にいる。 経済的に価値のある人材となるための 勉強ばかりして 早く大人になろうと急がないで。 遊んで、遊んで、子供でいる幸せを 味わっておくれ。

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ABOUTこの記事をかいた人

何でも屋 こんどう

何でも屋という名の通り、広報からWebサイト制作、メルマガ発行、お茶汲み、役員の肩もみ、おやじギャクの受け流しなどなど何でもこなす。 本職はWebサイト&広告のディレクター。 二児の母。常にスマホ片手におばかキッズのシャッターチャンスを狙ってます。